是空でスパダイになれたのと最近ゴールド~プラチナ帯と対戦する機会が増えたので、ストリートファイターVという格闘ゲームの基本的な考えを頭の整理がてらに書いていきます。
対人ゲームというのはほぼ必ず勝ち負けがつくので、どちらかというと勝ったほうが当然楽しい(中には勝っても別に…って人も居るけど…)
実は負けても楽しいときもあるわけですが、それは実力伯仲の相手と戦っていたり、自分が敵わない相手にどうすれば勝てるのか考える頭があるときだけです。
つまり、初めてやる格闘ゲームでいきなり対人戦で勝とうとするのは、精神衛生上しんどいわけです。
ではどうするのか?
自分の成長を楽しもう
個人的に格ゲーとは、以下のような段階を踏んで楽しくなるゲームだと思っています。
というか自分はこの段階で楽しみました。それは今もです。
- 自分の思い通りに前後に歩ける(焦ってジャンプしてしまわない)
- 自分の思い通りに垂直ジャンプ/前後ジャンプできる(1と似てる)
- 自分の思い通りに前ステップ、バックステップができる
- 出すぞ!と決めてから自分の思い通りに必殺技が出せるようになる
- 攻撃をくらった後にちゃんとガードできるようになる
- 近づかれた時に投げ(グラップ)ができるようになる
- 通常攻撃キャンセル必殺技ができるようになる
- 牽制技に必殺技を仕込めるようになる
- 通常対空攻撃で対空ができるようになる
- 通常攻撃や必殺技を複数繋げてコンボができるようになる
- 対空必殺技で対空ができるようになる
- 実戦で1~11ができるようになっていく
- 確定反撃で最大ダメージが取れるようになる
- ダウンさせた後の起き攻めができるようになる
- ダウンさせられた後に通常受け身・後ろ受け身・受け身なしを意識してできるようになる
- ダウンさせられた後に最速暴れができるようになる
- 自分の使っているキャラの立ち回り行動が理解できるようになる
- 相手の攻め方を見てガード方法を変えることができるようになる
- 状況に応じたコンボを変えることができる
- 練習したキャラ対策がバチッとハマって勝てるようになる
- リーサルを意識した補正切りができるようになる
- リーサルを意識したコンボができるようになる
- 投げと打撃の仕組みを意識した攻めができるようになる
- 状況に応じてVリバーサルを有効に活用できる
- 相手のガード方法を見て攻めを変えることができるようになる
- 対空が出せる(初心に戻って一番難しい…)
格闘ゲームは対人ゲームの中では不器用な人がやるにはかなり難しい部類じゃないかと思います。
キャラクターをある程度動かすだけでも結構苦労しました。
左クリックやWASDで動いてるっぽく見せてはくれません。
レバー捌きを正確に入力しないと動いてるっぽくならないんです。
なるほど敷居が高いと言われるわけです。
でも、これってトレーニングモードに籠もって1人で練習しているだけでも成長できる幅が広い、つまり楽しめるってことです。
※当然トレーニングモードだけだと飽きるので、アーケードモードでCPUを相手に戦ったり、トライアルで出された課題コンボをアレンジできないか練習してみたりということをしていました。
人間1日で上手くなるなんてことはないので、1週間(よくある寝たらうまくなってた現象)とか数ヶ月とかぐらいのスパンで少しずつ上手くなっていくのが僕は最高に楽しかったんです。
どうやって成長を楽しむのか?
成長を楽しむ上で特におすすめなのは、実戦でやろうとしていたことが出来たときに声に出して自分を褒めることです。
バカバカしいと思うかもしれませんが、大真面目です。
対空技を出して「よーく出した!」とか言ったり、ヒット確認出来た時に「確認しているー!」とか、殺しきれるコンボを判断して「偉すぎるー!」とか言ったり。慣れると勝手に出ます。
自分を褒めながら戦うとマジで気持ちいいですし、それを意識出来ているということに自分で気付けていることに気付くことができます(ややこしい)。
格ゲー関係ないですが、仕事中でも僕は自分を褒めてます。これって出来るのかな?試してみよう、と試して出来た時とか、そういう細かいことで「天才」とか言って褒めてます。おすすめです。
対空技を出そうとして攻撃を食らったりすることも結構あるわけですが、そのときは流石に声には出ませんが頭の中で「今のは出そうとしたこと自体が偉い」と褒めています。意識がないとそんなことも考えられないわけですからね。意識出来ている時点で成長していて、偉いわけです。
書いてて思いましたがなんて面白いゲームなんでしょう格闘ゲーム。
細かい自分の行動褒め放題です。
気付きのゲーム
さて、格闘ゲーム(多分全部の対人ゲームも)は日々の細々とした成長を喜ぶゲームだと書きましたが、格闘ゲームは同時に気付きのゲームとも言えます。
基本システムをわかっているけれど、実戦から得られる気付きでどこまで気付けるか?が試されています。
もしそこに自分で気付くことができれば、さらに楽しいですよね。
というわけで、ここから先は気付きを奪ってしまう所謂ネタバレが満載してあります。これを書いて皆さんから気付きを奪ってしまうのは大変申し訳ないなと思うのですが、しかしそういう気付きがあるんだという基本も気付かなければ無意識にプレイしてしまうものです。
ですので、どこまで読むかはあなたにお任せします。
書いてて思いましたが、これも敷居が高いとされる理由かもしれません。
ストVの基本的な考え方
ゴールドぐらいまでの話
そもそも最初に何をすべき?
上の「自分の成長を楽しもう」で書いたように、1~11をコツコツやることだと思います。基本はコンボ練習を軸に、飽きたらちょっと対戦して、コンボ練習もなんとなくできるようになったら他のコンボルートを自分で探してみるとか、結構楽しいです。
楽しみながら、練習しましょう。
ダウンを取られたら?
ガードする or その場受け身/後ろ受け身後に最速小技で暴れる
攻撃を食らったら?
相手が近いなら
しゃがみガードしましょう。
相手の攻撃をガードし続ければすぐに間合いが離れて相手の攻撃が届かない状態になります。
しゃがむ理由は、近いと中足などの下段技でコンボされてしまうからです。
相手が遠いなら
後ろガードしましょう。
相手の攻撃を遠距離でくらった場合、ほとんどの場合次の攻撃は届かないことの方が多いです。
また近距離のときと違って遠距離では相手のしゃがみ攻撃でコンボをうけることはほぼありません。
なので、後ろガードをしていると自然と後ろ歩きになって仕切り直しになるのです。
ダウンを取ったら?
起き攻めをする
中P波動のような当たっていればコンボになってガードされていても確定の取られにくいものを相手の起き上がりに重ねましょう。
起き攻め時に相手が無敵技(EX昇竜等)で暴れてきたら?
1回無敵技をパナされたら、この人はゲージがあれば無敵技をパナシてくる人なのだ、と決めつけましょう。
その上で、起き攻めに近づいた後、攻撃を重ねずに後ろガードしましょう。無敵技をパナシて死んでくれます。
重要なのは、「無敵技をパナすのか、パナさないのか?どっちなんだ?」と迷わないことです。パナシてくる人なのです。そう決めたのです。
またパナシてくるというのは、相手が"嫌がっている"ということなので、別にあなたが起き攻めをしなくても立ち回りだけであなたが勝てる可能性が高いです。
ジャンプ攻撃をガードさせたら?
ガードさせたら?と書きましたが、ジャンプ攻撃って実は結構ヒット確認が難しいです。
相手が波動拳を撃ってるところを飛んだとか動いているときに飛んでいれば間違いなく当たると予測できるので簡単ですが、相手が特に動いてない状態でジャンプ攻撃をしたときは当たるか当たらないかは直前までわからないわけですからね。
なので、ジャンプ攻撃をガードさせた時も、起き攻めと同じようにヒットしていればコンボ、ガードされてても確定反撃をもらいにくいコンボを入れ込みましょう。
相手が無敵技(EX昇竜等)で暴れてきたら?
起き攻めの時にも書いたように、相手が"嫌がっている"ときの行動です。冷静に少し(本当に本当に少しだけ)様子見をしてみましょう。
特に、ジャンプ攻撃のときに無敵技で暴れるということは、相手はジャンプ攻撃を対空技で落とせない確率が高く、ジャンプ攻撃をガードさせられ続けている時だと思います。仮に無敵技をくらったとしてももう一度ジャンプ攻撃をガードさせられる可能性が高いです。
Vトリガーが溜まったら
Vトリガーが溜まったら何がなんでもトリガー発動をしましょう。
攻められてるときに無理に暴れろというわけではなく、そういう意識が必要です。
できればヒット時に発動するのが一番良いのですが、ガードさせて択にすることができるのならガード発動でも全然構いません。
とにかくVトリガーの抱え落ちだけはしてはいけないと思いましょう。
勿体無いですからね。
もっと詳しい話(ゴールド~ウルトラプラチナぐらいまで)
基本行動
ガードの基本は後ろ下がりを意識し、グラップを少なくする
僕はストVの基本ガードはしゃがみガードではなく、後ろ下がりガードだと思っています。
勿論しゃがみガードもポイントでは必要なのですが、必要以上にしゃがみガードをしないことがこのポイント帯では重要になります。
理由を説明します。
ストVのガードシステムは以下のように読み合いが成り立っています(なんか難しいガード方法もあるとか無いとか聞いてますが知らなくても戦えるので無視していいです)
- 下がりガード…下段技に負けるが、すぐ投げ間合い外にできる
- しゃがみガード…下段技に勝つ(ガードできる)が、投げ間合いに近づかれる為投げで崩される
箇条書きで書いた為ちょっとわかりにくいと思いますが、文章にするとこういうことです。
パターン1:
自分:下段攻撃を喰らいたくないのでしゃがみガードをする
↓
相手:下段攻撃をガードされているとダメージを取れないので投げる
※しゃがみは中段でも崩せるけど中段からコンボにいけるキャラはほぼいません
↓
自分:投げを喰らいたくないので下がりガードする
↓
相手:相手が下がりガードするようになったので、下段攻撃をする。
さっき上で書いた図と文章だけでかけば理論上こうなります。
しかし実際には以下のようになっている人が多いです(注釈は省略)。
パターン2:
自分:下段攻撃を喰らいたくないのでしゃがみガードをする
↓
相手:下段攻撃をガードされているとダメージを取れないので投げる
↓
自分:投げを喰らいたくないのでグラップする
↓
相手:相手がグラップするようになったので、少し下がって投げスカリモーションを見て確定を取る(投げシケ狩りをする)
このパターンでよくあるのが、投げシケを狩られてしまうとコンボが痛いので、しゃがみガードでガードを固めようとしてしまいます。
そうなると、相手に簡単に固められて崩されやすくなってしまいます。
しかし比べてみるとパターン1の読み合いのほうが断然楽です。
ではなぜパターン2のようにしゃがみガードをしてしまうのでしょう。
くだらないかもしれませんが、それは、思い込みとか、クセだと思います。
下段ガードというのは中段以外の全ての攻撃をガードできますし、中段は安い場合が多いですから、安定だという認識があるかと思います。
しかし、実際にはほとんどのキャラ(及び人)は密着時に暴れ潰し連携をするのですが、その暴れ潰し連携には下段が含まれていないことのほうが非常に多いです。(これに気づいていないほとんどの人はガードさせる攻撃がもう下段しかなくなったので無意識で下段を出しています)
またストVは中攻撃を2回もガードすればもう下段攻撃はほぼ届かないし、中攻撃1回ガード後でも後ろ下がりをしていれば歩きの早いキャラでも投げられません。
そうです。つまり、そもそも下がりガードをしていれば下段が届かなくなるのにしゃがみガードしてしまっていることのほうが多いのです。
だから下段攻撃で後ろ下がりを的確に咎めてくる相手で無い限り、下がりガードが基本なのです。
ということは、下がりガードをしていれば相手の投げ間合いからもすぐ外れるので、こちらがグラップする必要も無いというわけです。
相手が近い時は下段ガードも混ぜながら、しかし1発ガード後、2発ガード後などは後ろ下がりガード…グラップはせずに…と意識してガードしてみましょう。
僕がプラチナ時代(この時はララ)にゴールド帯のプレイヤーと戦った時、明らかに僕より攻めが上手いなと思うのに後ろ下がりガードの強さを知らないばかりに僕に勝てない…なんて人結構いました。
密着攻めの始動は小技から
ガードは後ろ下がりを基本と書きましたが、じゃあ上手い人はどうやって崩しているのか?という話になります。
それは、密着時の始動技を小技にすることです。
理由を説明します。
ここでは相手が一発ガード後になにか行動(暴れ・グラップ・後ろ下がり)をすることを前提にして話をします。
相手がしゃがんでいる時
全てのキャラは5小P、5小K、2小P、2小Kのいずれかをガードさせた後、相手がしゃがんでいればその場投げ(もしくは微歩き投げ)で投げることができます。*1
相手が暴れている時
この小技をガードさせた後、相手が暴れを選択している場合は暴れ潰し技を出してコンボに繋げます。
つまり、小技ガード後に相手が暴れていると確実に暴れを潰せて、かつカウンターヒットでコンボにできるパーツである必要があります。全てのキャラは小技がカウンターした時に5中P、2中P等でコンボに繋げることができます。
この小技→中攻撃までは入れ込んでおいて、中攻撃ヒット時までにカウンター確認をしておき、中攻撃から必殺技に繋ぎましょう(これは練習すれば結構誰でもできます。いや本当に。)
2番目に書きましたが、この行動が基本です。暴れる相手にはこれだけで勝てます。
相手が下がりガードをしている時
この小技をガードさせた後、相手が後ろ下がりを選択していれば下段(大体のキャラは中足)を刺すことが出来ます。ただし、ほとんどのキャラは小技ガードをされた時に下段技を出そうとすると3F小技などで割られることは覚えておいてください。しかし、基本は上に書いた暴れ潰しであり、それが怖い為慣れた人は暴れず後ろ下がりをするようになります。なので、安心して下段を出しましょう。
連携例と択のかけ方(考え方)
リュウを例に出すと、以下のようになります。
いずれも小技をガードさせた後の相手の動きを見てからでは間に合わないので、相手の防御手段(立ってたのか、しゃがんでいたのか、相手の防御のクセ)を見て読みで択をかけます。勿論この仕組みをわかっている人相手には、純粋に択をかける必要があります。
※小技と書きましたが、キャラによっては足が早いことや下段が長いおかげで中攻撃でも同じようなことが出来るキャラもいます。
つまり重要なのは、密着から一発ガードさせた後に、下段・投げ・暴れ潰しのどれかにいける連携が必要なのです。
その他ヒント
ウルプラ~ダイヤまでは精度を上げることが重要だと思います。
ともかく、多分ダイヤ~必要になるんだろうけど別にダイヤじゃなくても必要な意識っぽいヒントを書いておきます。
決して~帯と絞って書くのが面倒になったわけではありません。
僕の気付き順で書いているので、後半になるほどダイヤ帯で勝つために必要になります。
- 昇竜持ちには昇竜を警戒した攻めを意識する(相手のEXゲージを見て攻め方を変える)
- 無敵技のないキャラに対して体力状況を見てブッパCAに気を付けた起き攻めをする
- 弾を撃たれたら垂直ジャンプまたはガードをする。弾を見てから前ジャンプは絶対ダメ。
- 展開の早い厳しい択をかけてくるキャラ(ララやアレクなど)には確定Vリバを使い相手のターンを終わらせる
- リーサルを意識したコンボ判断をする(トリガーを使うべきか、2ゲージを使うべきか、CAを使うべきか)
- よほどの体力差がない限りCAがあるなら迷わずCA削りを使う(例え1ラウンド目でも)
- 相手を画面端に押し込む(維持する)Vリバを使う(体力状況によってはトリガーが無くなってしまうので要状況判断/基本は攻めのVリバ)
- 相手のトリガーゲージを見て攻め方を変える(相手にトリガーが溜まっているならヒット発動だけはさせないように立ち回る)
- 相手が上を見ているのか(対空しようとしているのか)、横を見ているのかを判断する(上を見ているなら前に歩く・前ステをする/横を見ているなら飛ぶ)
- 相手の密着状況での-2Fを、投げ、下段、5F技で択をかける(コマ投げがアレばコマ投げも視野)
- 相手が自分のキャラをどこまで知っているのかを戦いながら判断し、知っている相手には知っている択をかける
- 牽制として通常攻撃がどれも届かないなら必殺技で有効なものを探す(近距離波動とか)
- 起き攻めの重ねの精度を上げる
- 相手の固めや起き攻めに対してバクステも混ぜる(空中くらいさせることでヒット確認を難しくさせ、投げならスカすこともあるため相手側が攻めを少し面倒になる)
- 遅らせグラップ・暴れに対して適切な遅らせ潰し技・もしくはディレイをかけた暴れ潰しをする(ディレイは未だに下手)
- 飛びガードさせ後に適切なディレイ攻撃をする(最速の場合連ガになっていて崩せないので) 暴れ潰し連携をした後、前に歩いて暴れているなら暴れを潰してコンボにいける選択肢を持つ。そうすることで相手は暴れ潰しが怖くなり、こちらは更に前に歩いてもう一度暴れ潰し連携に行くことができる(相手がガードを続けていると思ったら前に歩くことを怖がらないこと)こちらの通常攻撃の強い間合いを外された立ち回りをされる時は前に歩く上とセットで、前に歩いた上で振る技は大足も視野に入れる(中足はスカされるけど大足が届く間合いを維持されることがある。そういうときは確定がある技もリスク込みで振っていくことも必要)2,3ラウンド目に相手に3ゲージ溜まっている時に高いコンボに行けたときはできるだけCAに行く(CAがヒットしたときに貯まる相手のEXゲージを無駄にさせる…がコレが正解は不明)スカシ下段を咎める遅らせ暴れ攻めの継続が難しいキャラは一度崩せなかった場合に無理に崩しにいかない(前に歩かない)
- スタン寸前の場合、リーサルになるように投げの択をかける(直で投げる/投げシケ狩りで投げる(投げでピヨるとリーサルになるとわかっている相手だと投げの攻防になりやすい))
- リバサ小技暴れではなく相手の攻め継続の歩きに対して中技暴れからコンボに繋げる
色々書いたのにまだ書き忘れていることがあるような気がします。
ここに書いたのは汎用的な話であって、特定のキャラ対策の話ではありません。
なのにこれだけ気づきに満ちているなんて、素晴らしいですね。
それだけ成長の余地があるってことですからね。
いやあ、格闘ゲームって本当にいいもんですね。
おわり
*1:確かめたこと無いけど、たぶんそのはず